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「石切り場」という超空間

  • アトリエ主
  • 11月5日
  • 読了時間: 2分

おはようございます。アトリエ主です。


先日、島根県大田市「福光石 石切り場」取材の機会があり、行ってまいりました。

福光石?石切り場? 日常では聞き馴染みが無いかもしれません。

福光石は大田市福光で産出される、緑がかった色の加工しやすい岩石です。給水に優れ、色調が優しいので、建材始め芸術、日用品などに利用されます。石切り場とは、それら石材の採掘場のことで、鉱山跡のような洞窟的なものもあれば、近代技術で掘られた超広大なホール状のもの、垂直の崖のようなものと様々あって、とても興味深いところです。

福光石石切り場は、古い手掘りの跡も遺しつつ、巨大地下ホールで現在も操業を続けているという、見学のし甲斐がある場所です。三瓶山、石見銀山の成り立ちと関連したストーリーで、日本遺産にも認定されました。


見学の案内を引き受けていただいたのが、今も現地で操業中の石材会社の御担当者。引退されていそうなお歳ではありましたが、巧妙な語りと、こちらの突飛な質問にも詳細な史実の記憶をもって回答いただきました。さすが。全国の一般・専門の見学者を相手に解説を続けておられるのでしょう。

初対面で見抜かれたか、いきなりマニア向けポイントへ案内されました。何を見せれば喜ぶか、すでにガイドさんに掌握されたようで、面はゆい気持ちになりました。

コースのすべてが異空間。楽しく恐ろしく興味深かったです。いつものように書ききれませんので、ぜひ専門のサイトや、スナップをご覧ください。

室町の遺跡から当該石材が発見されており、すでにそのころには産出されていたと考えられるそうです。コンクリートの台頭で往時の盛況さはなくなりましたが、今もその需要にこたえるべく操業・産出が続いています。

街道からのアクセスは決して良くはありませんが、その奥まった空間ならではの迷宮・秘境の空気を、皆様もぜひ体験ください。また、連綿と引き継がれる郷土の産業についても、興味が得られる素晴らしいスポットに思います。           アトリエ主でした。

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